口裂け女
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口裂け女(くちさけおんな)は、1979年の春から夏にかけて日本で広まった都市伝説。
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[編集] 概要
マスクをした若い女性の姿で現れ、学校帰りの子供などに「わたし、きれい?」と訊ねてくる。「きれい」と答えると、「……これでも……?」と言いながらマスクを外す。その口は耳元まで大きく裂けているという。この時「きれいじゃない」と答えるとその場で鎌(切れ味のある鋏という場合もある)で斬り殺され、「きれい」と答えると家までついてきて玄関口で斬り殺される。殺されない為には「ふつう」と答えるしかないと言う(1978年頃に京都で流布したパターン)。2000年頃に再び小学生の間で噂になり、殺されない為には「まあまあです」と答え、口裂け女が考え込んでいるうちに逃げれば良いと言われた。後は「田中の友達」と言えば助かると言われる。
この都市伝説は全国各地の小学生・中学生に非常な恐怖を与え、パトカーの出動騒ぎ(福島県郡山市・神奈川県平塚市)や、連絡簿に注意事項として記入されたり(東京)、集団下校が行われたりした(北海道釧路市・埼玉県新座市)など、ヒステリー状態をもたらした。
マスコミに初めて登場したのは1979年1月29日の岐阜日日新聞とされる<ref name="yahoo31">口裂け女の真実を追う! (Yahoo!動画 - ホラー&都市伝説特集内) 2008年3月1日閲覧</ref>。記事には岐阜県加茂郡八百津町で、農家の老婆が母屋から離れたトイレに立った際、口裂け女を見て腰を抜かしたとある<ref name="yahoo32">口裂け女の真実を追う! (同上) 2008年3月1日閲覧</ref>。
[編集] バリエーション
口裂け女の伝承にはさまざまなバリエーションが存在する。
彼女が所持している凶器は、長い鋏や、出刃包丁、鎌、鉈、斧、メスなど複数の刃物を持っているといわれている。都会では人が多いせいか、隠し持つことのできる鋏や鎌、メスなどが多く、田舎では都会に比べ人が少なく隠し持つ必要も低いため、出刃包丁や鉈、斧など破壊力のある凶器を好む傾向にあった。また(誰が数えたのかは不明だが)歯が130本生えており子供を噛み殺すことも容易にできるという噂もある。実は三姉妹であり、彼女達全員口が裂けていると言われている。あるいは口が両側裂けているのはひとり、片側だけ裂けているのがひとり、残るひとりはメイクで裂けている様にみせかけているというバリエーションもある。出遭った人が「3人の中で誰が綺麗?」と聞かれ、1人を選ぶと、他の2人に殺されるともいう<ref>現代妖怪図鑑 41) 口裂け女三姉妹 (ホラーアリス妖怪王内) 2008年3月1日閲覧</ref>。
血の目立たない真っ赤な服をきている、血の目立つ真っ白い服を着ているなど服装に関する噂も多い。身体能力は100メートルを3秒で走る(6秒説もある)ほど高く、白バイを追い抜いたという噂もある。下駄を履いた状態でもこのスピードを出せるとも言われた。身長に関しては諸説あるが、2メートルを超えていたという情報もあった。
耳まで避けた口で通行人を食べてしまう、人をどこかへ連れ去ってしまう、といった噂話が立ったこともある<ref>水木しげる 『図説 日本妖怪大全』 講談社〈講談社+α文庫〉、1984年、182頁。</ref>。
口裂け女から無事逃げるには様々な方法があると伝えられている。広く知られたものにべっこう飴とポマードがある。べっこう飴は口裂け女の好物であり、これを与えると口裂け女が夢中でなめている隙に逃げられるというもの。また「ポマードポマードポマード」と三回続けて唱える(6回という説もある)と口裂け女がひるむ(逃げると言われる地域もある)ので、その隙に逃げられるというものもあるが、この場合は身体能力からしてかなり怯ませてから、逃げなければならない。また、ポマード自体を投げ付けたり、それを振り掛けたりして退散させる方法もある。こちらは口裂け女となってしまった原因が、診療を受けた歯科医(一説に形成外科医や美容整形外科医とも)のポマードがあまりにも臭くて治療中に思わず顔を背けてしまい、口が裂ける受傷起点になってしまったというエピソードに由来するといわれている。しかし、足の裏にポマードと書くという方法や、娘の美しさをねたんだ母親が娘の口をはさみで切った、など口が裂けるほかの説があるため、整髪料とは無関係との意見もある。また、以前に口裂け女の付き合っていた彼氏がポマードをつけていたともいわれている。特にべっこう飴説は広く人口に膾炙し、当時のパソコンゲーム「平安京エイリアン」にもプレイヤーが敵を足止めするアイテムとして取り入れられた。また、口裂け女は建物の二階より上に上がることができないので、二階建て以上の建物に逃げ込むというものもある。三軒茶屋や三宮など地名に「三」のつく場所に多く現れると言われる。 又右肩をたたかれたら左側へゆっくり、左肩をたたかれたら右側へゆっくり振り向けば助かると言われた。それと手のひらに「犬」と書いてあった時に見せたら逃げるとも言われている。
韓国では、「赤いマスクの女」として登場する。この赤の色には、血や性や生理を意味していると言われる。
埼玉では、「私きれい?」との問いかけに、「綺麗」と答えると「じゃ、あなたも私のようにしてあげる」と言って口を切られる。「醜い」と答えると形相がかわり怒って殺されてしまう。ちなみに「普通」という回答はなく他の答えは醜いに取り入れられる。逃げる方法はなく出会ったら最後、必ず殺されると言われていた。派生的に、「私きれい?」と問い掛けられた子供たちが陸上部員であった為に逃げ切れたとか、ランボルギーニに乗っていた所を声掛けられて難を逃れた。という話もあった。
1968年8月18日に岐阜県で飛騨川バス転落事故が起きたしばらく後、事後現場の川から白骨化した頭蓋骨が発見され、それを復顔したところ、口が耳まで裂けており、当時ブームとなっていた口裂け女の亡霊かと噂になったこともある<ref name="yahoo32"/>。
1979年6月21日には姫路市で、包丁を持った口裂け女が現れたことがあるが、これは25歳の人間女性がいたずらで口裂け女の格好をしたもので、銃刀法違反で逮捕されている<ref>野村敏晴他 『歴史読本 臨時増刊 特集 異界の日本史 鬼・天狗・妖怪の謎』 新人物往来社、1989年、275頁。</ref>。
江戸時代にも口裂け女が江戸近郊に現れていたといい、その正体は狐が化けたものだったといわれる<ref>岩井宏實監修・近藤雅樹編 『図説 日本の妖怪』 河出書房新社、1990年、102頁。</ref>。
[編集] 話の出所
岐阜県美濃加茂市近辺で教育熱心な怖い母親の姿が由来だとも言う説の他、愛知県近県で家庭の財政難のために子供を塾に行かせたくない母親が娘にした話が様々な変化を伴いながら、全国に広まったとする説など諸説ある。変わったものとしては、丑の刻参りをしている女性が口に咥えていた人参が裂けた口に見えたという説、痴女の露出した下半身を子供が見て裂けた口と勘違いしたという説もある。いずれにしても、中京地区が発祥である点はほぼ一致した見解のようである。とはいえ、基本的には岐阜県発祥との考え方が根強い。
明治時代中期、滋賀県信楽に実在したおつやという女性が、恋人に会うために山を隔てた町へ行く際、女の独り身で山道を行くのは物騒なので、白装束に白粉を塗り、頭は髪を乱して蝋燭を立て、三日月型に切った人参を咥え、手に鎌を持って口裂け女に化け、1人で峠を越えたといい、これが都市伝説のモデルになったともいわれる<ref name="yahoo32"/>。
1979年8月、それまで全国的ブームを見せたこの都市伝説が急速に沈静化したが、これは塾へ行く子供たちの間で噂が広まっていたところが、子供たちが夏休みに入ったために情報伝達手段がなくなったためといわれる<ref name="yahoo32"/>。
またCIAが噂の広がり方を検証するために流した情報だという説もある<ref name="yahoo31"/>。
[編集] メディア
[編集] ラジオ
1970年代後半、関西系のラジオ「ヤングタウン」で紹介され、各地で移動との投稿が相次ぐうちに話が拡大化した経緯あり。
[編集] CD
ポマード&コンペイ党の歌う『口裂け女をつかまえろ!』という歌が発売された。CD『愛しのキャラうた伝説~キャラクター・ソングの素晴らしき世界~』に収録。
[編集] TVアニメ
[編集] 映画
[編集] 漫画
- 座敷女
- 主人公をストーカーのように付け回す女は口裂け女がモデルとされる。
- 花子と寓話のテラー
- 2話に登場。大きな口に対するコンプレックスが原因で、口裂け女の寓話にとり憑かれる
- 地獄先生ぬ〜べ〜
- 31話に登場。整形手術の失敗ではなく狐憑きの一種とされている。
[編集] 脚注・出典
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[編集] 関連項目
it:Kuchisake-onna ko:입 찢어진 여자 no:Kuchisake-onna th:สาวปากฉีก zh:裂口女

